液晶パネルをつくる機械を設計する際、私たちの前に立ちはだかったのが液晶保護シール。これを機械にはがさせる必要がありました。しかし、そのシートにはつまんではがせるようなところはない。人間でも爪を使ってやっとはがせるものです。

機械に粘着テープを取りつけて、シートの端を引っ付けた上でくるくると巻き取って保護シートをはがす。機械で爪を立ててしまうと液晶に傷がつく可能性があるので、傷がつかない方法を考慮した結果、こうなりました。
0.2mmの厚みのコネクタを機械でつかむという難題。さらに、それを0.1mmの隙間を狙って基盤に組み込まなければならない。部品は精密機器で強い力を加えると破損するため、力加減やつかみ方も重要です。

まず、上面を吸着して部品を持ち上げてから、下面を支えるようにつかむ。正確には掴んでしまうと部品が変形するので、返しがついたアームで支えます。そして、0.1mmの隙間を狙うために機械に高性能カメラを取り付けることで正確無比な動作を実現させました。
化粧品を袋詰めする機械を制作する際、課題となったのが静電気によるひっつき。人間の指なら簡単に袋を開けられますが、機械では指のような繊細な調整は難しく、ひっついたビニール同士をはがして開けるのが難しいのです。

既存の機械の性能に頼るのではなく、自分の手で機械をアップグレードさせていく。試行錯誤を繰り返した結果、機械のアームを増やし、触れる角度を変えることで袋を開けられる機械をつくり上げました。
夏と冬の気温差で変形してしまう樹脂。そんな樹脂でできたパーツを小さな穴に差し込む機械を作りたいという案件がありました。変形に合わせた微調整をせずに無理に差し込もうとすると、わずかなずれからパーツが破損してしまう可能性があります。

力覚センサーという負荷を感知するセンサーを設置して、パーツを破損させる前にエラーを出すことでパーツの破損を防ぎます。事前に繰り返し実験をして、どのくらいの力をかければパーツがはまるかを計測。また、どのくらいの力で破損するかも計測し、機械のリミットを定めました。



