PEOPLE 01

ロボット設計って、実はお客様に感動を与える仕事なんです。初めてロボットを導入するお客様も多いので、ロボットによって工場での作業が自動化した様子を見て、「すごいな!」と素直に感動してくださる。設計者としては、それが何よりの報酬だったりするんです。現在、私はRT(ロボットテクノロジー)グループで、設計のリーダーをしています。RTグループの仕事は、ないものを一からつくりあげていく仕事です。お客様にしてもどこからどう始めていいか分からないことがほとんど。私たちは工場で人がしている作業を、ロボットを使ってより早く、より精度よく組むためにはどうすればいいかを一から考えていくことになります。例えば、人間が両手で2つの道具を使ってやっている作業があったとしたら、ロボットは片手なので持ち替えという作業が必要になるなと。実際に工場に足を運んでパートの方々の作業を見学して、ロボットの動きに置き換えていくんです。仕事をしていて改めて思うのが、人間って本当に優秀だなということ。人間には目という高性能カメラと脳というCPUがあって、何でも掴める手が2つも付いている。ロボットに置き換えるのは容易じゃない。やる仕事によって、ロボットを選定し、細かく設定をしなければならない。作業は大変ですが、私たちがつくりあげるロボット一つひとつが、お客様にとって画期的なロボットになるんです。やりがいしかない仕事ですよ。
開発機の設計者として一人前になるには10年以上かかると思っています。大事なのは、設計者としての引き出しと発想力。でも本当は、発想力だけで言ったら、私たちよりも柔軟な発想で物事を考えられる若い世代の人たちの方が良いものを持っていると思っています。ただ、技術の引き出しを持っていないから、その発想を活かせないんですよ。だからこそ、私たちは若い世代にどんどん引き出しを与えていきたい。「この装置のとき、こういうところに苦労した」とか、経験から学んだことは伝えていけるはず。設計の答えも一つではないので、ロボットを使って物を掴むにしてもやり方は色々です。自分なりの個性もある程度は出せる。「こうした理由は何で?」と聞かれて、論理立てて説明できれば自分のアイデアが通ります。若手の意見でなるほどと気付かされたことだってあるんです。今、世間的に何でも自動化が進んでいます。単純作業は自動化され、仕事がなくなっていく。その中で、自動化するロボットを設計する側の仕事はきっとなくならない。そんな、未来を担う若い世代の設計者を育てていきたい。そして、もちろん自分も、負けじと設計者として成長していけたらと考えています。